こんにちは!
くくたる(twitterはコチラ)です!
【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年
【その他資格】
●国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。
2023年3月にロキソニンSの新シリーズであるロキソニンSプレミアムファインが発売されました!
今回はロキソニンSプレミアムファインが、既存のシリーズと比べてどう違うのかを紹介します!
個人的には、生理痛や足がつる、首や肩がはって痛いという症状を少しでも和らげたい場合には悪くはない製品という印象です!
というわけで早速、ロキソニンSシリーズの成分の特徴を紹介します!
ロキソニンSシリーズの一覧
すべてを比較して紹介をすると長くなるので比較表を作りました!
痛み止めのメイン成分であるロキソプロフェンは全製品で同じ量となっております!
ロキソニンSプレミアムファインには、シャクヤク乾燥エキス、ヘスペリジン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが含まれているため、これらをメインに紹介します!
ロキソニンSプレミアムファインは眠気は出やすい?
ロキソニンシリーズで眠気が出る可能性がある成分は、アリルイソプロピルアセチル尿素です!
ロキソニンSプレミアムファインには含まれていないため、眠気の可能性は低いと考えられます!
ちなみに添付文書(説明書)には「眠くなる成分(鎮静催眠成分)を含みません。」の文言が含まれています!
※副作用の項目では眠気の記載はありますが、可能性は低いと考えられます!
芍薬(シャクヤク)はどんな生薬?
芍薬は養血柔肝・緩急止痛と言って、栄養(血)を補うことで四肢のけいれん的な痛みやお腹の痛みを抑えてくれる生薬です!
芍薬が含まれる有名な漢方薬は芍薬甘草湯や当帰芍薬散、小建中湯などがあります!
【芍薬の配合量について】
芍薬の配合量がどの程度なのかを考えるため、市販の芍薬甘草湯をいくつかピックアップしてみました!
漢方薬の生薬配合量は、それぞれの生薬量と抽出されたエキス量などの都合で、単純な成分量を比べることが難しいので、参考程度にしていただけると助かります!
ロキソニンSプレミアムファインに含まれる芍薬は、シャクヤク乾燥エキス36mg(原生薬として252mg)と記載があります!
それに対してA社~D社の芍薬甘草湯エキスの芍薬エキス量は300~800mgと考えられます!
そのため芍薬のエキス量で比較した場合、ロキソニンSプレミアムファインに含まれる芍薬量は、それをメインとする漢方薬と比べると配合量は少なめであると考えられます!
芍薬の配合量は少なめではありますが、芍薬が入っていて悪くはないという印象を私は持っています!
ヘスペリジンはどんな成分?
ロキソニンSプレミアムファインの公式ホームページのニュースリリースでは「生理の際の血行不良や冷えに伴う痛みの緩和を助けるヘスペリジンを配合」と記載されております!
ただ正直なところ私はオマケ程度として考えており、血行不良や冷え、痛みの緩和に役立ったらいいなという認識です!
ヘスペリジンについてはある企業のホームページに研究結果が載っておりましたので、冷えの軽減と血流改善の項目についてざっくりと紹介します!
①糖転移ヘスペリジンの冷えの軽減について
糖転移ヘスペリジン500mgを8週間、足の冷えの自覚症状の変化を1週間ごとに調査をしたという研究が載っているのですが、最初の1~2週間は横ばいで変化がないようなグラフとなっておりました。
ロキソニンSプレミアムファインは毎日飲む薬ではないため、少なくとも自覚症状の変化は気づきにくいのではないかと考えております!
②糖転移ヘスペリジンの血流改善作用について
24℃の環境下において糖転移ヘスペリジン群は、プラセボ群と比較して右手及び顔表面の血流量を維持した。という結果が載っていました!
プラセボ群は若干血流量が減少したように見えるグラフなのですが、24℃ってそこまで寒くもなく暑くもない温度だなという点と、血流が改善したという表記ではなく「血流を維持した」という表記のため、血流を悪くはしないんだろうなというイメージです!
ちなみに糖転移ヘスペリジン量は50mg、100mg、200mgでした!
ヘスペリジンの配合量について紹介します!
ロキソニンSプレミアムファインに含まれるヘスペリジン量は30mgです!
サプリメントなどに含まれるヘスペリジン量は500mgの製品が販売されていることを考えると、ロキソニンSプレミアムファインに含まれるヘスペリジンの配合量は少なめであると考えられます!
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムはどんな成分?
メーカーのニュースリリースでは「ロキソプロフェンナトリウム水和物は、胃への負担が少ないプロドラッグ*1という特長を持っていますが、制酸および胃粘膜保護作用のあるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを配合することで、胃への負担をさらに軽減しました。」という記載があります!
胃薬が配合されているもののロキソプロフェンは胃腸障害が少ない成分のため、もしロキソプロフェンで胃腸障害が出てしまった方には別の痛み止めを私はおすすめします!
※何か特別な理由がない限り
また、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、他の薬との飲み合わせが悪くなってしまう可能性がある成分のため、治療中の方の場合は特に気をつける必要があります!
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは下記の記事でまとめております!
>>ロキソニンSクイック!既存のロキソニンSシリーズの特徴と違い
最後に
というわけで、今回はロキソニンSプレミアムファインについて紹介しました!
一部のロキソニンSは眠気が出る成分を含みますが、ロキソニンSプレミアムファインには含まれていないという点だけでもメリットになると考えられます!
また、少しでも痛みを和らげるため、筋肉の緊張・栄養不足を緩和する芍薬が含まれていることもポイントです!
今回の記事がお役に立てていれば幸いです!
ロキソニンシリーズの記事は下記にもまとめております!
>>ロキソニンSクイック!既存のロキソニンSシリーズの特徴と違い
>>ロキソニンEXテープとロキソニンテープの効き目はどのくらい違う?
>>ロキソニンパップ・テープは何枚まで貼れる?血中移行性をメーカーに確認