突合点検調整額連絡票とは?保険医療機関から調整?【新人薬剤師、事務向け】

くくたる@薬剤師
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【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【その他資格】
国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

突合点検調整額連絡票(とつごうてんけんちょうせいがくれんらくひょう)はご存じでしょうか?

 

社保・国保支払通知書類や返戻(へんれい)書類一緒に同封されることのある書類ですね! 毎月必ず入っているわけではないので、見たことがない人もいるかもしれません!

 

先日、後輩から「これはどういう処理をしたらいいのか?」という質問を受け、そういうところに疑問点があるのかと勉強になったので記事を作成することにしました!

 

新人薬剤師や事務など、事務作業が苦手な方向けの記事となっております。

突合点検調整額連絡票とはどんな書類?

※クリックで拡大表示

 

こんな感じの書類です! 見たことはありますか?

※情報が特定されるであろう部分は消しておりますので、ご了承ください。

突合点検調整額連絡票のどこを見ればいいのか?

※クリックで拡大表示

 

とりあえずは、画面右側の赤字部分を見ていただけるといいと思います!

真ん中あたりに「10352×1→10236×1」

下の方に「38×1→0」

と数字がありますね!

 

右側の薬剤名を黒く隠しすぎてわかりにくいですが、この数字は「薬局から社保や国保に請求した点数の話」なんです!

保険請求上「適応外などの理由で、もともとの点数分のお支払いは社保・国保などからは出来ない」という意味になります。

 

例として、右下の数字を見ると「38×1→0」と点数が全てなくなっていますよね…。

調剤料が0になるだけならまだしも薬剤料の28点も引かれている所がポイントで、

「薬そのものの点数(お金)」も引かれてしまいます…。

 

薬局側からしたら「疑義紹介をしたうえで処方続行になり、適応外で点数がもらえなくなった」なんてことになると経営が成り立たないですよね。

薬剤料が払われなかったら、薬をタダで渡しているのと同じですから赤字も赤字です!

 

ちょっと不安な文章を書いてしまいましたが、そんな地獄のような制度ではないので、続いては後輩の疑問について触れていきます。

後輩からの疑問は何だったか?

後輩からの疑問は先ほど触れていた内容で、

「薬剤料や調剤料を薬局がもらえなくなるのか? だとすれば何か回避する方法はないのか?」

というものでした。

※クリックで拡大表示

 

疑問は上の画像の赤線がある部分を見ていただければわかると思いますが、

「減点分にかかわる費用を処方せんを交付した保険医療機関から調整しました」

と記載がありますね!

 

ややこしいと思うので言い換えると、

「適応外などの理由で社保・国保では点数をお支払いできないので、処方した病院から薬局に点数分を払ってもらいます」

という意味になります!

 

というわけで、薬局かが薬剤料をもらえないということはないですので薬局側からするとひとまず一安心ですね!

こういったこともあるので、保険医療は薬の薬効薬理の知識だけではダメなんだなと感じます…。

※質問された当時、若干自身がなかったため支払基金に電話で確認をしております。

最後に

というわけで今回は「突合点検調整額連絡票とは何か?」について紹介しました!

 

病院も薬局も保険診療をしている以上、社保や国保に認められなければお金をもらえない制度なのは意識しておきたいですね。

添付文書に沿った使用方法を逸脱して、明らかにおかしいものは疑義紹介をして病院・薬局ともに身を守っていきましょう!

くくたる@薬剤師
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