【第10回】心の機能・機能異常【漢方・中医学が苦手な方向けの勉強法】

くくたる@薬剤師
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こんにちは!

くくたる(twitterはコチラ)です!

【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年

【漢方薬・ハーブの資格】
国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。

 

今回は五臓六腑のうちの心について紹介していきたいと思います!

 

心は心臓のイメージ+心(こころ)のイメージで考えていただくと理解しやすくなると思います!

 

こころは不眠や健忘などに繋がってきますが、肝の自律神経・ストレスとの違いも含めて紹介していきたいと思います!

心の定義

 

まずはイメージがあった方がいいと思うのでイラストです!

心は小腸・血脈(血管)・舌・顔と関係が深く、心の状態が反映されます!

 

心は心臓と心(こころ)のイメージでしたね!

なので、心拍による循環機能と大脳的な神経系の機能と関係します!

 

心は血脈を主る(つかさどる)

心臓の拍動作用により血液(栄養物)を循環させるという意味ですね!

※肝は自律神経の調節により血圧の調節をします。

 

心は神明(しんみょう)を主る

意識や思考など精神活動に関与するという意味ですね!

 

心(こころ)の問題と関連し、不眠や健忘、意識障害、認知証、幻聴、幻覚などと関係しています!

※肝は情緒面で、イライラなどの感情と関連します。

認知症意識障害など、感情ではない中枢神経面で考えるとイメージしやすいと思います。

 

その他

●心は舌に開竅(かいきょう)し、その華は面(顔)にあり:心の異常は舌や顔の状態に反映される。

●心は汗を主る:汗の状態は心の働きと関係がある(手汗のイメージ)。

 

要約すると

「心拍出量の調節により血流循環を調節したり、心(こころ)の問題に関与しており、顔や舌に影響が出やすい!」という感じです!

 

心の問題が顔に現れたり、血液循環の状態が舌の血管に現れたり、緊張などからくる手汗などにも関係してくるイメージです!

 

くくたる@薬剤師
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定義上はのように書きましたが、私は肝=ストレス、心=不安でざっくりと分けて考えることが多いです!

 

眠れない方が来た場合に「不安感とか夢を多く見たり睡眠が浅かったりしますか?」というような感じで聞いたりします!

心の機能異常のイメージ図

※赤いゲージ:陽・気

※青いゲージ:血・陰液

 

くくたる@薬剤師
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大きく分けると心火旺という実証と、心気虚、心血虚、心陰虚の虚証の3つに分けられます!

 

心火旺(しんかおう)

不眠、夢をよく見る、イライラ、顔面紅潮などの症状が起こります!

※実証

 

心気虚

動悸(安静時)、息切れ、胸の苦しみ、汗をかきやすいなどの症状が起こります!

※虚証

 

心血虚

動悸(労作時)、睡眠が浅い、夢をよく見る、不安感、めまい・ふらつき、顔色が悪いなどの症状が起こります!

※虚証

 

心陰虚

心血虚の症状に加えて、のぼせや手のひら、足の裏などのほてりなどの症状が起こります!

※虚証

 

心の機能異常を要約すると…

不眠については、陽(気) > 陰(血・陰液)の状態になった場合に発生すると考えるとわかりやすいと思います!

 

これは陽(気)は温める作用陰(血・陰液)は冷やす作用があり、火で水を消すイメージを持っていただけると助かります!

 

先ほどのイメージ図でいうなら、

①心火旺については陰(血・陰液)は正常ですが陽(気)が過剰なため興奮状態となり不眠やイライラなど強めの症状が出てしまう!

②心血虚・心陰虚については陽(気)は正常ですが陰(血・陰液)が少ないため陽が抑え込めず不眠が生じてしまう(弱々しい症状)!

 

くくたる@薬剤師
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日中は陽が活発な時間帯夜間は陰が活発な時間帯と考えられています!

 

また、睡眠時は陰が陽を包む(抑え込める)と考えられています!

 

そのため、①②のように陽が陰に比べて多い状態だと、不眠や睡眠が浅い状態となってしまいます!

 

肝と心の違い

①肝はストレスがメイン!自律神経的なもの、感情的なもの!

②心は不安がメイン!意識障害や認知症など精神的なもの!

 

極論でいうとこのような感じでしょうか!

 

肝のストレスは気滞から発生すると前回記事でお伝えしました!

気滞→気のエネルギーが過剰→気は温める作用あり→温まりすぎて興奮

②【肝→心→脾→肺→腎の関係】→【肝の熱が過剰→心にも飛び火して心の熱も過剰】→不眠

 

くくたる@薬剤師
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肝の状況が心にも反映されるため、心火旺ではイライラもあったりします!

最後に

次回は【第11回】脾・胃の機能・機能異常について紹介します!

前回は【第09回】肝の機能・機能異常について紹介しました!

 

前回の肝の記事のみではわかりにくかったと思いますが、肝と心を合わせて考えるとイメージしやすくなりませんか…?

 

心と肝がイメージできるようになると、夜は熱量が高い食べ物をとると不眠が生じやすくなるなど、日常生活で気をつける点のアドバイスにも繋がるため当時私が習った時は感動したものです…!

※熱量高い食べ物:クリームや油などのカロリーの高いもの。

 

五臓六腑が繋がり、気血津液精も繋がると、体質の考え方がかなり変わるので中医学が面白くなってきますよ!

 

くくたる@薬剤師
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