こんにちは!
くくたる(twitterはコチラ)です!
【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年
【その他資格】
●国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。
日本での男性の壮年性脱毛症(AGA)の治療薬というと、市販薬専売品のミノキシジル外用液が有名ですね!
主流はミノキシジル外用液5%ですが、
「値段が高い…」
「1%と5%で本当に変わるの?」
などの理由でミノキシジル外用液1%に興味を持たれる方も少なくありません!
そこで今回は、
「ミノキシジル外用液の濃度の違い(1%、5%)で効果が変わるのか」
「価格が安いものがあるのか」
について紹介したいと思います!
ちなみに万が一「ミノキシジル錠(内服)の方が良いのではないか?」と思う方については、コチラの記事を参考にしてみてください!
ミノキシジル外用液の濃度による比較
日本で販売されているミノキシジル外用液は1%と5%があります!
「イメージ的には1%より5%の方が良さそうだけど、本当に差があるのか?」
ということが気になりましたので、PubMedにて参考になりそうな文献を調べました!
ミノキシジル2%、5%、プラセボを用いた二重盲検比較試験
18~49歳の男性393名を対象に、48週間(1年間)試験が行われました!
●5%製剤は2%製剤と比べて効果が出るまでの期間が早かった!
●5%製剤は2%製剤と比べて45%発毛(hair regrowth)が増加!
※hair regrowthの直訳は髪の毛の再生
●掻痒感、局所刺激感の発生は増加!
●外用剤では全身性の影響を示す証拠は得られなかった!
海外でのミノキシジル製剤2%、5%、プラセボの3者比較をした試験ですね!
5%製剤の方が効果が出るまでの期間が早かったという結論が出ております!
気になる部分を目立たなくさせたい方が多いと思うので、効果が出るまでの期間が早いというのはそれだけでメリットですね!
日本人を対象としたミノキシジル外用液1%、5%の比較試験
20歳以上の日本人男性300名を対象に、16週間(4ヶ月)試験が行われました!
●1cm2あたりの平均変化量は5%製剤で26.4、1%製剤で21.2で有意差あり(p=0.020)!
●有害事象の発生率は5%製剤で8.7%、1%製剤で5.3%で有意差なし(p=0.258)!
日本人を対象とした試験ですね!
こちらは1%と5%のみで、プラセボは使用されておりません!
「海外では効果があっても日本人には合うの?」と気になる方もいると思うので参考として載せておきます!
ミノキシジル製剤の効果判定期間
ミノキシジル製剤の効果判定までの期間は1%と5%で違います!
●ミノキシジル外用液1%:6ヶ月
●ミノキシジル外用液5%:4ヶ月
製品によって値段は変わりますが、1%を6ヶ月続けるよりも5%を4ヶ月使用した方が安上がり(又は値段がほぼ変わらない)な場合が多いです!
上記の文献でも紹介しましたが、5%製剤の方が効果が出るまでの期間が早いこともわかっておりますので、個人的には5%製剤の方をオススメしております!
ミノキシジル外用液5%はどれがいい?(頭皮が荒れていない場合)
ミノキシジル単剤の製剤をオススメします!
理由はコストパフォーマンスが良いことです!
ミノキシジル外用液は継続をする必要があるため、コストパフォーマンスは大切です!
ミノキシジル外用液5%は現在は多数のメーカーから発売されているため、今回はネットで買える2種類に絞って紹介します!
ミノキサン
※1本で1ヶ月分
Amazon専売の医薬品メーカーであるファーマチョイスから発売されている商品です!
Amazonブランドのため、セール中はかなり割り引きされるので要チェックですね!
ミノキシジル外用液5%はどれがいい?(頭皮が荒れている場合)
頭皮が荒れている場合は、リアップX5 Plus NEOをオススメします!
理由はミノキシジル以外にも頭皮の環境を整える成分が含まれているためです!
リアップX5 Plus NEO
※1本で1ヶ月分
ミノキシジル以外に含まれる成分として、
●ヒノキチオール、グリチルレチン酸、ジフェンヒドラミンが含まれており、「炎症・かゆみ・フケの原因となる皮脂や常在菌のバランスの乱れに作用する」と記載あり!
●他、l-メントール、ピリドキシン、トコフェロール酢酸エステルも含まれている!
このあたりが特徴ですね!
ただ、メーカーHPのよくあるご質問に、
Q:きず、湿疹などの異常がある部位に使っても大丈夫ですか?
A:頭皮にきず、湿疹あるいは炎症(発赤)等がある場合には、きず等を悪化させることがありますので、完全に治ってからご使用ください。
と記載があります…。
たしかにl-メントールが含まれていることもあり、きずの部位には塗らない方が良いです!
しかし、炎症や痒みに効く成分が含まれているのに湿疹や炎症が治ってからご使用くださいというのはどうなのかな…とモヤモヤします…。
終わりに
というわけで、今回はミノキシジル製剤1%と5%製剤の効果の違いについて紹介しました!
結論は、
「5%製剤の方が効果が高いこと!」
「副作用の差はないとされている報告もあれば、掻痒感や刺激感を感じる割合が増える報告もある!」
という感じでしょうか!
お薬を安全に使用するためにも、パッケージ等に記載のある注意事項はよく読んでから使用の検討をしていただくようお願いします!
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