こんにちは!
くくたる(twitterはコチラ)です!
【薬剤師歴11年目】
●フリーランス薬剤師
●管理薬剤師歴:調剤3年、OTC1年目
●1人薬剤師歴(調剤):2年
【漢方薬・ハーブの資格】
●国際中医師
●ハーバルセラピスト
●シニアハーバルセラピスト
※国際中医師は医師免許ではありません。
今回は五臓六腑のうちの肺について紹介していきたいと思います!
肺は西洋でいう肺の機能もありますが、中医学では鼻など呼吸器全般(肺呼吸・皮膚呼吸)と水分代謝、免疫機能も関係しています!
小青龍湯は鼻水がダラダラ出る場合に使われる漢方薬で有名ですが、肺を温めて水分代謝を改善するからという感じで理解が深まるようになります!
肺の定義
まずはイメージがあった方がいいと思うのでイラストです!
肺は大腸、皮膚、体毛、鼻と関係が深く、肺の状態が反映されます!
※肺と関連する色が白のため、白黒のイラストになっております!
肺は宣散(せんさん)・粛降(しゅくこう)を主る(つかさどる)
【宣散】は気や津液を全身のすみずみに巡らせることです!
【粛降】は津液を下に送り出し、腎⇒膀胱⇒排泄に関与しています!
下記にある宣散・粛降の水分代謝の図でイメージを紹介します!
肺は気を主る
空気(清気:O2)を吸って、脾で吸収した飲食物(水穀の気)や腎の精と混合して、気(元気)を生成します!
好気的代謝(O2と糖を合わせてクエン酸回路に入り、ATPがたくさん生成されること)を想像するとイメージしやすくなると思います!
その他
●皮毛を主る:皮膚や体毛と関係があります!
※髪の毛は腎
●鼻に開竅(かいきょう)する:嗅覚や鼻水、鼻づまりは肺の機能異常と考えます!
ちなみに、肺の腑は大腸でしたね!
大腸は腸内細菌のバランスが大事で、免疫機能にも重要な役割があります!
肺は水分代謝を調節(宣散・粛降)しており、さらに大腸の免疫機能にも関わります!
例えばアトピーは、皮膚の乾燥や炎症、免疫のバランスが崩れて発症します!
中医学では肺の機能を整えることが重要と考えます!
要約すると
①肺は呼吸器全般(肺呼吸・皮膚呼吸)に関与!
②水分代謝と関係している!
③肺から得た空気と糖分を合わせてATP(エネルギー=気)を獲得(クエン酸回路)!
④免疫機能と関係している!
宣散・粛降の水分代謝の図
※肺の機能は赤矢印の部分です!
脾から吸収された水分は、肺へ運ばれたあと全身に巡らせます(宣散)!
また、粛降により一部の水分は腎へ運ばれて排泄と再吸収をします!
次は肺の機能異常について紹介します!
肺気虚
肺の気虚です!
気虚は機能低下なので、肺の呼吸・水分代謝・免疫機能の低下をイメージするといいと思います!
どのような症状がでるか?
呼吸が浅い、息切れ、風邪をひきやすい、汗をかきやすい、咳(軽い・弱い)、薄い痰、疲れやすい、鼻水が出るなどが起こります!
肺陰虚
肺の陰液(津液・血)が少なくなる⇒乾燥が起こります!
また、陰液は冷やす性質があり、それが少なくなる⇒冷やせない⇒熱が発生する場合があります!
どのような症状がでるか?
空咳、喉の乾燥、口渇、微熱、痩せるなどが起こります!
その他の肺の機能異常
寒邪犯肺、熱邪犯肺、燥邪犯肺などがあります!
「〇邪」が「肺を犯す」という意味です!
まとめ
①肺は、呼吸機能、水分代謝、免疫機能と関係している!
②肺は大腸や皮膚とも関係している!
※大腸(腸内細菌)が乱れることで免疫バランスが崩れる→皮膚の状態に影響が出る(アトピーなどのイメージ)
最後に
次回は【第13回】腎の機能・機能異常について紹介します!
前回は【第11回】脾・胃の機能・機能異常について紹介しました!
肺は水分代謝や免疫機能と関係しており、皮膚や大腸とも関係していることもイメージできるようにしておくと良いと思います!
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